令和4年2月県議会定例会
知事演述
3 東日本大震災津波からの復旧・復興
 東日本大震災津波から11年を迎えようとしています。
 この間、全国や海外から多くの御支援をいただき、国内外の方々との絆に支えられてきました。
 こうしたつながりを大切にしながら、犠牲になられた方々のことを忘れず、その故郷への思いを引き継ぐ覚悟をもって、「いのちを守り 海と大地と共に生きる ふるさと岩手・三陸の創造」に、県民一丸となって取り組んできました。
 被災された方々の御努力と、御支援くださった方々の御尽力に敬意を表し、感謝申し上げます。
(東日本大震災津波からの復旧・復興の成果と課題)
 今年度は、県立野外活動センター「ひろたハマラインパーク」や、砂浜の再生工事が完了した海水浴場がオープンしました。
 昨年12月18日には、復興道路が全線開通し、三陸沿岸がより強く一つに結びつき、さらに、三陸沿岸と内陸もより強く結びつきました。
 釜石港におけるガントリークレーンの活用、釜石港及び大船渡港における新たなコンテナ定期船の航行など、震災前にはなかった産業基盤も整備されています。
 一方、被災地は、平成28年台風第10号や令和元年台風第19号などにより大きな被害を受けました。また、主要魚種の不漁、新型コロナウイルス感染症による打撃を受けています。
 被災者一人ひとりの状況に応じたきめ細かい支援や、なりわいの再生に、引き続き取り組んでいく必要があります。
 また、「東日本大震災津波を語り継ぐ日条例」の趣旨にのっとり、震災の事実と教訓の伝承、復興の姿の発信を続け、風化を防ぎ、国内のみならず世界の防災力向上への貢献を目指したいと思います。
(これからの取組)
 このような成果と課題を踏まえ、引き続き、「誰一人として取り残さない」という理念のもと、「三陸のビルド・バック・ベター(より良い復興)」を進めて参ります。
 防潮堤や水門など、建設中の社会資本を早期に整備します。
 引き続き、被災者のこころのケアや新たなコミュニティの形成支援に取り組みます。
 事業者の販路回復や従業員確保の支援、主要魚種の不漁等への対策を進めます。
 復興道路の効果を生かし、ジオパーク、世界遺産、豊かな食文化や景観などの資源を活用した観光産業の振興に取り組みます。
 防災活動に取り組む団体のネットワークの構築、防災学習プログラムの作成など、三陸地域を「防災を学習する場」とする仕組みをつくります。
 開館から3年を迎える東日本大震災津波伝承館を拠点として、伝承施設や震災遺構のネットワークを生かし、震災の事実と教訓の伝承・発信に努めます。